賢者は歴史に学び、凡人は経験に学び、愚者は歴史を繰り返す。

歴史ヒストリーアイコン
ビスマルクの「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」をもじったこの言葉を、とあるゲームで思い出したので備忘録として。






1999年にMicrosoftから発売された「Age of Empires 2」というゲームがあります。
このゲームは、リアルタイムストラテジー(RTS)と呼ばれるジャンルで、歴史上に実在する英雄や史実を元に世界の覇権を争う歴史の「if」が楽しめる?ゲームです。
このゲームの中の一つに、紀元400年代に東欧を支配したフン族の王アッティラをシミュレーションする「アッティラ」と呼ばれるキャンペーンがあります。

当初アッティラは兄のブレダとともに、支配していました。
フン族のブレダ:アッティラ、おまえは、おれの言うことにいちいちケチをつける。どうやら自分がフンを率いたいと思っているようだな。
フン族のブレダ:アッティラ、おまえは、おれの言うことにいちいちケチをつける。どうやら自分がフンを率いたいと思っているようだな。
フン族のブレダ:まあいい。くろがねのイノシシのねぐらがこの近くにある。あの強大な獣を倒した者が我が部族を率いることにしよう。
フン族のブレダ:まあいい。くろがねのイノシシのねぐらがこの近くにある。あの強大な獣を倒した者が我が部族を率いることにしよう。
ここで、ブレダが先にくろがねのイノシシのねぐらに向かいます。
すると、別のフン族から以下のようなことを言われます。
フン族の指揮官:ブレダについていたら、おれたちは破滅だ。奴がイノシシ狩りから戻ってこない方がいいんだ。そう、事故にでも遭えば。
フン族の指揮官:ブレダについていたら、おれたちは破滅だ。奴がイノシシ狩りから戻ってこない方がいいんだ。そう、事故にでも遭えば。
ブレダも煽ります。
フン族のブレダ:アッティラ、臆したか。戦え。戦ってフン族の王の座を手に入れるがいい!
フン族のブレダ:アッティラ、臆したか。戦え。戦ってフン族の王の座を手に入れるがいい!

で、ここからが運命の分かれ道となります。
まず、ブレダにそのままついて行くと、くろがねのイノシシの足あとを発見します。
フン族のブレダ:足跡だ。先に行って、あのイノシシを追い出してくれ。
フン族のブレダ:足跡だ。先に行って、あのイノシシを追い出してくれ。
すぐにイノシシが見つかるので、ひたすらイノシシを退治します。
aok006
イノシシが倒れると、ブレダは感謝します。
フン族のブレダ:アッティラ、お前の助けがなければ、おれはあのイノシシに殺されていたところだ。
フン族のブレダ:アッティラ、お前の助けがなければ、おれはあのイノシシに殺されていたところだ。
しかし、次の瞬間隠れていた射手とともにアッティラに攻撃します。
フン族のブレダ:だが、お前の義勇など、だれも知ることはあるまい。弓を放て!
フン族のブレダ:だが、お前の義勇など、だれも知ることはあるまい。弓を放て!
さすがのアッティラも、ブレダと射手の集中攻撃には敵いません。
フン族のタルカン:アッティラが倒れた!フン族の悲劇だ!血を流し、つらい涙を落とすことになるだろう。
フン族のタルカン:アッティラが倒れた!フン族の悲劇だ!血を流し、つらい涙を落とすことになるだろう。

つぎに、ブレダを完全無視した場合ですが、陣地に戻ると以下の様なことを言われます。
フン族のタルカン:ブレダを相手にするのは時間の無駄だ。アッティラにつくことにしよう。
フン族のタルカン:ブレダを相手にするのは時間の無駄だ。アッティラにつくことにしよう。
と、仲間が増えました。
やったね!!
フン族のタルカン:おれたちはあんたにつくことにした、アッティラ。
フン族のタルカン:おれたちはあんたにつくことにした、アッティラ。
しかし、ここでモタモタしているとブレダに追いつかれます。
フン族のブレダ:消え失せろ、アッティラ。裏切り者ども連れて行け。もはや兄弟などではない!
フン族のブレダ:消え失せろ、アッティラ。裏切り者ども連れて行け。もはや兄弟などではない!
激しい戦闘の後、ブレダを倒しアッティラはかろうじて生き残ります。
ただ、ブレダはあくまで敵の一人であるため、これから現れる敵の前では不利な状況になります。
aok013

では、有利に進める方法があるのかというと、そのヒントは、アッティラの歴史の中にあります。

歴史家ヨルダネスによるとフン族が東ローマ帝国から引き揚げた和平期間(445年頃)にブレダが死に(雷に打たれたともローマ側の史料では弟が仕掛けた狩猟中の事故で殺されたとある)、アッティラがフン族の単独統治者となった

と、いうことでその方法を試してみます。
くろがねのイノシシを見つけるまでは一緒ですが、見つけたらブレダのみに戦わせて、アッティラはそそくさと陣地まで逃げます。
aok014
その間にブレダはくろがねのイノシシに殺されてしまいます。
フン族の射手:アッティラがブレダを殺した!止めようとしたが間に合わなかった!奴は我らの栄誉を汚すひきょう者だ!
フン族の射手:アッティラがブレダを殺した!止めようとしたが間に合わなかった!奴は我らの栄誉を汚すひきょう者だ!
フン族のタルカン:で、射手さんよ。お前らは森で何をしてたんだ?ブレダの命令で、アッティラを待ち伏せしてたんじゃないのか?
フン族のタルカン:で、射手さんよ。お前らは森で何をしてたんだ?ブレダの命令で、アッティラを待ち伏せしてたんじゃないのか?
フン族のタルカン:アッティラがフンの王だ!アッティラが、我らに刃向かう敵を倒してくれるだろう。
フン族のタルカン:アッティラがフンの王だ!アッティラが、我らに刃向かう敵を倒してくれるだろう。
今度は、タルカンだけはなくブレダの手下の射手も仲間になりました。
やったね!!
aok018

前置きが長くなりましたが、特にオチはありません(笑)
よく歴史で「if」は禁物と言いますが、その「if」によって学べることは多いかと思います。
ただ、それが成功すれば「賢者」、失敗すれば「愚者」となるので、結局は賢者も愚者も凡人も紙一重で難しいところだと思います(適当)






コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です