新生銀行で現在取り扱われている「トルコリラ」外貨預金で資産運用ができるか検討してみた。
トルコは、現在経済成長率が高く、高金利通貨のため新興国投資の一つとして注目されています。
国内の金融機関でも、トルコリラ建ての債券やトルコを対象とした投資信託が増えてきており、投資の一つとして十分に選択肢になりうる存在になってきています。
その中でも「トルコリラ」外貨預金であれば、金利を期待できることや為替の値動きである程度予測を立てることができる(実際の値動きは別として)から、現在トルコリラの取り扱いのある新生銀行を利用した場合で検討してみました。
まず、トルコリラ・円為替2年チャートは以下のとおり。
・引用:エイチ・エス証券
→昨年は一気に10円以上円高になりましたが、ここ最近は43円~45円での値動きとなっています。
次に、トルコリラの政策金利と経済成長率は以下のとおり。
■政策金利
・2009年11月~4月:6.5%
・2010年5月~11月:7.0%
・2010年12月:6.5%
・2011年1月~7月:6.25%
・2011年8月~:5.75%
■経済成長率
・引用:楽天証券
→南アフリカのように世界的な景気低迷により徐々に利下げされていますが、まだまだ高い金利を保っています。
また、2008年9月のリーマン・ショック直前は16.75%と非常に高い金利で、経済成長率の高さを物語っています。
ただ、経済成長率に大きな波があるため、外需依存型の経済であることがうかがい知れます。
それらを踏まえた上で新生銀行のトルコリラ外貨預金を利用した場合、1トルコリラ当たり片道最大1円の為替手数料がかかります。
例えば、1トルコリラ45円(基準値)で10万円分購入した場合は、
・10万円/(1トルコリラ45円+為替手数料1円)=約2,174トルコリラ
となります。
これを外貨定期預金(1年)で預ければ、税引き後年利2.4%になるため、
・2,174トルコリラ*税引き後年利2.4%=約52リラ
の利子が発生します。
この1年間で1トルコリラ45円(基準値)で推移した場合でも、
・(2,174トルコリラ+利子52リラ)*(1トルコリラ45円-為替手数料1円)=97,636円
となりますので、利子だけで運用というのは難しいです。
逆に為替手数料は往復最大2円のため、
1年後に1トルコリラ47円(基準値)となれば、
・(2,174トルコリラ+利子52リラ)*(1トルコリラ47円-為替手数料1円)=102,396円
となり、利子がそのまま利益となります。
先ほどのトルコリラ・円為替2年チャートで見た場合、2円以上円安になっている局面は何度か発生しているため、決して狙えられないわけではなさそうです。
ただ、短期間での変動のため「長期保有は考えていない」ということであれば、「おためし外貨プラン(1ヵ月もの)」を活用してみるのもいいかも知れません。
これを先ほどの例に当てはめてみた場合、税引き後年利11.2%となり、
・2,174トルコリラ*(税引き後年利11.2%/12)=約20リラ
の利子が発生します。
もしこの間に2円以上円安になっていれば、そのまま円に戻してもいいかと思います。
さらに、本日20:00までであれば、トルコリラも対象となった「為替手数料無料タイム」が実施されているため、絶好のチャンスかも知れません。
また、各種預金や金融商品などの保有残高に預金により為替手数料が優遇される「新生ステップアッププログラム」もあるため、これらをうまく活用すれば資産運用の一つとして十分使えるかと思います。
ただし、他の外貨預金同様に預金保険対象外のためご注意を。