2014年1月の日本株パフォーマンスを調べてみた

January_Calendar_icon
2014年1月の日本株のパフォーマンスを備忘録として。






まず、2014年1月の日経平均株価チャートは以下のとおり。

■2014年1月日経平均株価1ヶ月チャート
2014年01月日経平均株価1ヶ月チャート

・高値: 16,147.54(14/01/06)
・安値: 14,764.57(14/01/31)

→昨年の大納会(12/30)は年初来最高値となりましたが、年明け後の大発会(01/06)では値を下げました。
その後も、アメリカ金融緩和縮小やそれに伴う新興国の信用不安などのマイナス要因を受けて、上げ戻す気配はありませんでした。
(2008年のリーマン・ショック前の値動きと似ているのは気のせいです・・・)

つぎに、2014年01月の主な出来事は以下のとおり。

■証券優遇税制の終了+NISA制度の開始


配当金や譲渡益に課税される税金が通常の20%から10%に減税されていた証券優遇税制の終了し、日本版少額投資非課税制度(NISA)が開始しました。
証券優遇税制に比べると評判は良くないですが、既にNISA口座の開設数は500万件ほどに達していると予想され、個人投資家の関心の高さは現れています。
昨年末から、NISA口座での保有を意識した高配当の優待銘柄が物色されているようです。

■日経平均株価に変わる存在となるか?「JPX日経インデックス400」指標の運用開始


昨年11月6日に東証より発表され、運用が開始されました。「JPX日経インデックス400」の重要な選定条件の一つとなっているのが、ROE(自己資本利益率=純利益を自己資本で割って算出する指標)で、収益性が高く連期での赤字や債務超過がないことなどパフォーマンスの良い企業が選ばれています。
昨年の指標発表後から、単に指標に選ばれただけではなく収益性の高さを期待されて、対象銘柄が物色されている傾向があります。

■バーナンキ議長退任+アメリカ金融緩和のさらなる縮小発表


アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)は、昨年12月に景気や雇用の回復を受けて、国債など月850億ドルの資産を購入するQE3の縮小開始を決定し、100億ドルの減額を発表しました。
そして、1月にはさらに100億ドルの減額を発表し、金融市場では「金融緩和でだぶついていた資金が引き揚げられる」との思惑が台頭したため、新興国や米経済の減速を懸念され、市場は混乱しました。
バーナンキ議長は1月末で退任し、後任のイエレン氏にバトンタッチされましたが、最終的には金融緩和策を平時に戻すことを目標としているため、どのように景気の回復と市場の安定化を行っていくかが注目されます。

■アメリカ金融緩和縮小による資金引き上げ懸念→新興国の通貨安や利上げへ


アメリカの金融緩和縮小を受け、新興国からの資金引き上げ懸念により新興国の通貨安が進みました。
ドルに対する下落率は、アルゼンチンペソが18.7%、ロシアルーブルが6.5%、南アフリカランドが5.7%、トルコリラが4.8%となりました。
こうした行き過ぎた通貨安を抑えるために、トルコは7.75%→12%、インドは7.75%→8%、ブラジルは10%→10.5%、南アフリカは5%→5.5%への利上げに踏み切りました。

そして、移動平均25日線の高乖離率プラス上位5社は以下のとおり。
※移動平均線からの乖離は、株価の「上げどまる」「下げどまる」の目安となる材料のひとつです。
※データ参考:Yahoo!ファイナンス「高かい離率(25日プラス)」

■第1位:【8925】アルデプロ

・上昇率:+138.04%
・市場:東証マザーズ
・特色:社宅、マンションの再生からビルの再生事業に転換したが頓挫。事業再生ADR経て出直し
・高値:113(14/01/31)
・安値:38(14/01/07)
【8925】アルデプロ株価1ヶ月チャート

■第2位:【4239】ポラテクノ

・上昇率:+67.38%
・市場:東証JASDAQ
・特色:中小型液晶向け偏光フィルム、プロジェクター部材が柱。染料系に強い。日本化薬の連結子会社
・高値:1,690(14/01/31)
・安値:757(14/01/06)
【4239】ポラテクノ株価1ヶ月チャート

■第3位:【9424】日本通信

・上昇率:+62.60%
・市場:東証JASDAQ
・特色:ドコモ等の通信網を借りて通信サービスを提供する仮想移動体通信事業者(MVNO)の先駆
・高値:17,940(14/01/31)
・安値:8,910(14/01/14)
【9424】日本通信株価1ヶ月チャート

■第4位:【9992】理研グリーン

・上昇率:+52.99%
・市場:東証JASDAQ
・特色:クミアイ化学系。ゴルフ場など緑化薬剤販売や工事施工が主。製紙向け産業用薬品も。税負担高
・高値:420(14/01/31)
・安値:265(14/01/06)
【9992】理研グリーン株価1ヶ月チャート

■第5位:【2353】日本駐車場開発

・上昇率:+52.31%
・市場:東証1部
・特色:既設駐車場の一部を時間貸し、月極め等で転貸。商業施設、大型ビルの運営受託。スキー場運営も
・高値:140(14/01/31)
・安値:83(14/01/07)
【2353】日本駐車場開発株価1ヶ月チャート

さいごに、移動平均25日線の高乖離率マイナス上位5社は以下のとおり。
※移動平均線からの乖離は、株価の「上げどまる」「下げどまる」の目安となる材料のひとつです。
※データ参考:Yahoo!ファイナンス「高かい離率(25日マイナス)」

■第1位:【6798】SMK

・上昇率:-25.13%
・市場:東証1部
・特色:コネクターなど接続部品の大手。スマホ向け主軸。タッチパネルにも強み。リモコンも展開
・高値:723(14/01/09)
・安値:490(14/01/31)
【6798】SMK株価1ヶ月チャート

■第2位:【3808】オウケイウェイヴ

・上昇率:-23.83%
・市場:名古屋セントレックス
・特色:利用者同士が質問・回答するQ&Aサイト「OKWave」を運営。企業にシステムも提供
・高値:617(14/01/07)
・安値:429(14/01/31)
【3808】オウケイウェイヴ株価1ヶ月チャート

■第3位:【2685】アダストリアホールディングス

・上昇率:-23.10%
・市場:東証1部
・特色:カジュアル衣料店をSC内軸に展開。「グローバルワーク」などブランド多数。アジア出店拡大
・高値:3,780(14/01/06)
・安値:2,675(14/01/31)
【2685】アダストリアホールディングス株価1ヶ月チャート

■第4位:【3843】フリービット

・上昇率:-21.53%
・市場:東証マザーズ
・特色:法人向け中心に各種ネットサービス提供。ネット接続業者向け接続代行に強み。ネット広告進出
・高値:2,117(14/01/08)
・安値:1,375(14/01/31)
【3843】フリービット株価1ヶ月チャート

■第5位:【3823】アクロディア

・上昇率:-19.99%
・市場:東証マザーズ
・特色:携帯用入力ソフト(UI)の開発会社。スマホへ転換等で再構築。EC(電子商取引)支援事業展開
・高値:50,500(14/01/06)
・安値:35,900(14/01/31)
【3823】アクロメディア株価1ヶ月チャート






コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です