ロイターの「株主の春」は「アラブの春」のように美談として語れるかは微妙な件

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引用:ロイター
[ロンドン 27日 ロイターBreakingviews] 大手銀行の株主が、銀行の役員報酬に向ける怒りは沸点に達している。






記事の続き、

米シティグループの役員報酬案が株主総会で否決されて2週間も経たないうち、今度は、英バークレイズとクレディ・スイスの一部株主も経営陣の報酬プランに反対票を投じた。
中東の民主化運動「アラブの春」になぞらえて「株主の春」とも称されるこうした動きは、今後さらに広がっていく可能性がある。

まず、「アラブの春」とは、

2010年から2011年にかけてアラブ世界において発生した、前例にない大規模反政府(民主化要求)デモや抗議活動を主とした騒乱の総称である。
引用:Wikipedia

と、あるように今まで権力者によって我慢を虐げられていた一般市民の不満が爆発して権力者に対する抗議活動を指しています。

一方の「株主の春」は、株主(出資者=表からは見えない権力者)が経営者(表向きの権力者)に対して「お前の多すぎる報酬を、俺らの配当金に回せ」と抗議活動をしている権力闘争の一部にしか過ぎないと思えます。
しかし、これでは従業員やその企業の顧客への利益還元はないがしろにされているため、むしろ「アラブの春」とは真逆のことが発生している気がします。

実際に記事の続きで、こんなことが書かれています。

ある株主からこんな批判も出た。バークレイズは株主ではなく、役員と従業員のためだけの金のなる木だと。

→えっと、これを素直に解釈すると、株主の金のなる木だったらいいということですかねf(^^;
企業の利益は何が何でも株主が絞りとるでは、独裁者と一緒です(笑)

このような流れになる背景として、特にアメリカでは「企業の利益は株主の配当に回すのが最優先」との考えが浸透しているからだと思われます。
綺麗事かも知れませんが、本来企業の生む利益は、顧客・従業員や設備投資に還元して、最後に株主に還元するのが経済発展の上でも重要なことだと思います。
最近の配当性を重視する動きが、実は景気回復を遅らせている要因の一つかなと、ふと考えさせられた記事でした。






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