ムーディーズの消費税増税しなければ日本国債の金利が上がってヤバイ!はちょっと違う気がする

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引用:ロイター [マニラ 2日 ロイター] ムーディーズ・インベスターズ・サービスのシニア・バイスプレジデント、トーマス・バーン氏は2日、日本政府が消費税引き上げを実施できず、投資家が日本国債(JGB)に高利回りを求めれば、日本は予想よりも早く「最後の審判の日」に直面するとの認識を示した。






(中略)
「もし増税しなければ日本国債件をさらに発行しなければならず、市場がより高いリスクプレミアムを求める転換点まで『最後の審判の日』が近づくことになる」と述べた。

→赤字国債発行額が過去最高となっている現状のままであれば、増税して歳入を増やすことは当然の流れになるかと思います。
しかし、だからと言って増税しなければ日本国債の金利が上がるかというと一概にはそうとは言えないような気がします。

まず、日本の歳入・歳出および公債の発行額の推移は以下のとおり↓
日本の歳入・歳出および公債発行額の推移
引用:財務省
→過去10年で見た場合、公債発行額は約10兆円増えています。
歳出は増えているにもかかわらず、税収は減っているので国債を含んだ公債の発行額は増えていると言えます。

一方、国債の利回り(応募者利回り)の推移は以下のとおり↓
日本国債応募者利回り推移
引用:株式会社IICパートナーズ
→こちらも過去10年で見た場合、比例して上げっているかと思いきやほぼ横ばいないし逆に下落しています。

これには様々な要因があるかと思いますが、大きな要因として「日本人の国民性」も関わっているようです。
よく、テレビや新聞などメディアのアンケートで、

Q.今年の夏のボーナスは、何に使いますか?
Q.子ども手当が支給されますが、何に使いますか?
Q.宝くじが当たったら、何に使いますか?

と、聞かれているシーンがあるかと思いますが、インタビューされた人たちは口をそろえて「ローンの返済」「貯金」を上げているケースが多いと思います。
「備えあれば憂いなし」とことわざにあるように、日本人は自他共に認める貯めこむ意識が強い国民だと思います。

そうして見た場合、現在の銀行預金金利は0.1%以下が普通だったりしますが、ほとんどの国民は「投資は危ない」「損すると嫌」という理由でとりあえず貯金しています。
銀行も顧客から預かった預金を国債などの安全性の高い債券で運用している現状を知ってか知らずか、銀行の預金金利が低いことに不満を持っていても、実際に何らかの行動をしている人は少ないといえると思います。
また、今回の記事の中で「投資家が日本国債に高利回りを求めれば」とありますが、資産運用系の雑誌や個人投資家向けのネット記事でも「定期預金金利0.X%!」と1%以下の金利で競争している現状では、そこまで高い金利を求めている風潮は無いように思えます。
さらに、日本国債の約95%が国内で消化されている現状からすると、消費税増税しなければ国債の金利が上がって破綻するはちょっと違う気がします。
そもそも、現状の問題は歳出と歳入のバランスが崩れていることにあるため、そちらを見直すのが先なのでは?と思わずにいられません。
できない公約を掲げて、逆に無駄を増やした現政権にきちんと責任ととって貰いたいと思う今日この頃です(笑)






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